【5月30日 AFP】米フロリダ(Florida)州マイアミ(Miami)でホームレス男性の顔を食いちぎり、現場で警官に射殺された男の身元が判明したと、29日に現地警察が発表した。

 26日に射殺されたのは、ルディ・ユージーン(Rudy Eugene)容疑者(31)。被害者男性は現在病院で治療を受けているが、顔のほとんどを食いちぎられており危篤だという。

 マイアミ警察報道官によれば、「事件の詳細については捜査班からの報告を待ってメディアに公開する予定。事件のさらなる目撃情報も求めている。被害者は危篤状態にある」という。

 地元メディアは被害者の名前をロナルド・ポッポ(Ronald Poppo)さん(65)と報じているが、29日の発表で警察は被害者の身元を明かすことを拒んでいる。

 警察は当初、「コカイン精神病」を患うユージーン容疑者が新種のLSDを過剰摂取したことにより犯行に及んだとしていた。だが29日の報道では、ユージーン容疑者は「バスソルト(bath salt)」と呼ばれる合成覚せい剤の影響下にあったとされている。バスソルトは、攻撃性の増大や錯乱状態、激しい幻覚をしばしば引き起こすメフェドロンを含んでいる。

 ユージーン容疑者を知る人々は地元メディアのインタビューに対し、性格が温厚で笑顔が魅力的な良き友人だったと語り、精神上の問題や薬物使用については知らなかったと答えた。

 警察は、被害者が回復すれば事件の動機についての手がかりが得られるのではないかと期待を懸けている。(c)AFP

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