【5月25日 AFP】1979年に米ニューヨーク(New York)で登校中だったイータン・パッツ(Etan Patz)くん(当時6歳)が行方不明となった事件で、ニューヨーク警察は24日、イータンくんを絞殺したと自供した男を逮捕したと発表した。

 警察発表によると、この男は当時マンハッタン(Manhattan)の食料品店で働いていたペドロ・ヘルナンデス(Pedro Hernandez)容疑者(51)。3時間におよぶ供述のなかで、33年前の5月25日に店の地下室で、イータンくんの首を絞めて殺害したと供述したという。

 警察は23日夜、ヘルナンデス容疑者を立ち合わせて犯行現場の地下室で実況見分を行った。当時は食料品店だったが、現在は眼鏡店になっている。

 ヘルナンデス容疑者の供述によると、同容疑者は初めて1人でスクールバスに乗って通学するところだったイータンくんに「ソーダを飲ませてあげる」と誘い、食料品店の地下室に連れて行き首を絞めて殺害した。イータンくんの遺体は、プラスチック製の袋に入れてごみ箱に捨てたという。

 ヘルナンデス容疑者は既婚者で10代の娘が1人いる。米国籍を保持し、犯罪歴はない。同容疑者がこの事件の捜査線上に浮かんだこともなかったが、最近の情報提供から同容疑者にたどりついた。イータンくん殺害の動機は分かっていない。

 ニューヨーク市警と米連邦捜査局(FBI)は先月、ニューヨーク市内のマンションの地下室を掘り起こす作業を行い、この地下室を作業場にしていた男性に注目が集まっていた。しかし実際の犯行現場は別の地下室だった。

■容疑者は後悔の念を見せる

 ニューヨーク市警によると、ヘルナンデス容疑者が30年以上も捜査の手を逃れながら今になって自供したのは、最近になって再び事件が大きく取り上げられたためだとみられる。同容疑者は罪悪感に駆られており、家族らに対して「自分は罪を犯した。ニューヨークで子どもを殺した」と告白していた。

 ヘルナンデス容疑者を取り調べた捜査官によれば、同容疑者は後悔の念を見せており、殺害を告白したことで安堵(あんど)しているようだという。

 ヘルナンデス容疑者の自供内容はイータンくんの両親にも伝えられ、警察は両親にとってこのニュースが「何らかの平安をもたらす手段」となることを願っていると語った。だが、イータンくんの遺体が見つかる見込みはほぼないと述べた。

 イータンくんの失跡は当時の米国に大きな衝撃を与え、子どもたちの身を案じて屋外で遊ばせない親が続出した。情報提供を呼びかけるためイータンくんの顔写真は牛乳パックに印刷され、行方不明の子どもの写真を牛乳パックに掲載する全米初の事例となった。

 イータンくんが姿を消した5月25日は、全米行方不明児童の日(National Missing Children's Day)として知られるようになった。(c)AFP/Sebastian Smith


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