【4月12日 AFP】アルゼンチン南東部チャコ(Chaco)州レシステンシア(Resistencia)の病院で、早産で生まれた女児が死産と判断され、生きたまま遺体安置所に収容される事件があった。母親が娘を一目見たいと懇願したことから、12時間後に生存が発覚した。州保健当局が10日、明らかにした。

 女児の母親、アナリア・ブテル(Analia Bouter)さんは、娘の「遺体」と対面した時の状況を地元紙にこう語っている。「夜になってから夫と遺体安置所を訪れました。娘が収められた小さな棺を職員が開けてくれた、そのときです。すすり泣く声が聞こえたんです。娘は全身、霜のようなもので覆われていました」

 夫妻は当初、女児をルチアナ・アビゲイルと名付けるつもりだったが、この事件を受けてスペイン語で「奇跡」を意味する「ルス・ミラグロス(Luz Milagros)」と命名することに決めたという。女児は妊娠6か月の早産で生まれた未熟児で、体重はわずか800グラム。重体という。

 チャコ州保健当局は、誤って女児を死亡と判断した医師や看護師ら5人を業務停止処分とし、調査を開始したという。(c)AFP