【3月26日 AFP】南米ブラジル各地のショッピングモールで、金髪女性らの強盗集団「ブロンドギャング」が女性買い物客を監禁してクレジットカードを奪い、本人に成りすまして買い物をするという事件が多発している。「ブロンドギャング」のメンバーは外国語に堪能なうえ教養もある金髪女性たちで、似たような女性を標的にしているという。

 「ブロンドギャング」は2008年から犯行を重ね、リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)だけで計54件の被害が報告されている。

 サンパウロ(Sao Paulo)警察は前週末にかけて、メンバーと見られる3人を逮捕した。ブラジルメディアによると、このうちの1人は調整役と見られる男だという。同警察は報道陣に対し「犯行グループは当初、マンションへの押し入り強盗を専門としていたが、2009年から拉致を含む犯行に転じた」と説明した。

 警察当局によれば、犯行はショッピングモールやスーパーマーケットなどで白昼堂々と行われている。犯行グループはまず、裕福そうな女性買い物客の後をつけ経済状況を見定める。狙った女性が車に戻ったところでメンバー2人が女性を襲って監禁。別のメンバー2人が被害者に成り済まし、奪ったクレジットカードで買い物をしたり、キャッシュカードで銀行口座の預金を全額引き出したりするという。

 警察官の1人は記者らに、「カードで総額1万7500レアル(約80万円)相当の物品を買った上、口座から現金3000レアル(約14万円)以上を引き落としたケースもある」と語った。

 警察当局は、被害者らの協力によって、これまでに6人のメンバーを特定したと発表。被害者らは監禁された際に暴行を受けたと証言しているという。(c)AFP