【3月18日 AFP】第2次世界大戦中にナチス・ドイツ(Nazi)の強制収容所で看守を務め、ホロコースト(ユダヤ人大虐殺)に関連する裁判で昨年、有罪判決を受けていたジョン・デミャニューク(John Demjanjuk)被告が、ドイツ南部の老人介護施設で死去した。91歳。警察当局が17日、発表した。ホロコーストに関連する最後の裁判の1つだった。

 デミャニューク被告はウクライナ出身。ミュンヘン(Munich)の裁判所は昨年5月、ポーランドのソビブル(Sobibor)にある強制収容所で看守を務めた1943年の6か月の間に2万7000人以上を殺害した共犯の罪で、同被告に禁錮5年の有罪判決を言い渡していた。判決を受け、すでに2年間勾留されていたとしてデミャニューク被告側が控訴し、裁判所は被告を釈放していた。

 バイエルン(Bavaria)州警察当局によると、デミャニューク被告はBad Feilnbachの老人介護施設で死亡した。死因については、所定の調査が行われるという。(c)AFP/Yannick Pasquet