【1月16日 AFP】ロシアの地方の村に住む男性がまきとして使おうと木箱を購入したところ、中からカラシニコフ自動小銃(AK-47)79丁が出てくるという騒動があり、ロシア全土が注目するスキャンダルに発展している。ロシアのメディアが13日、伝えた。

 この木箱は、ロシア中部イジェフスク(Izhevsk)のカラシニコフ銃製造工場から廃棄処分のために持ち出された。だが、木箱の中には何も入ってないと思った運搬トラックの運転手が、木箱を村人に売却してしまったのだという。

 地元警察当局によると、ストーブのまきにしようと木箱を買った男性が銃を見つけて警察に通報し、捜査が始まった。ロシア全土に知られるイジェフスクの兵器工場の警備態勢に対する懸念が広がっている。

 警察の報道官は、国営タス通信(ITAR-TASS)に対し「おそらく他の木箱にも銃が入っているだろう。武器類がどのように保管され、どのように利用されていのか調べ、他に紛失したものがないかを調べなければならない」と語った。

 AK-47やその後継は世界中の軍隊やゲリラ組織で使われ、これまでに1億丁以上が売却された。イラクやアフガニスタン、ソマリアなどの紛争地帯で使われている。

 AK-47を設計したミハイル・カラシニコフ(Mikhail Kalashnikov)氏は2009年にロシア最高位の勲章「ロシア連邦英雄(Hero of Russia)」を受賞した。イジェフスクにはカラシニコフ氏の業績と人生についての専門博物館もある。(c)AFP