【1月12日 AFP】ドイツ南部ダッハウ(Dachau)の地方裁判所で11日、横領の罪に問われ出廷した被告が裁判中に検察官を射殺する事件が起きた。

 バイエルン(Bavaria)州法務当局によると、被告の男(54)は検察官(31)に向かって銃弾3発を発砲。検察官は搬送先の病院で死亡が確認された。警察当局によると、男はその場で身柄を拘束された。他に負傷者が出たかどうかは不明という。

 ミュンヘン(Munich)検察当局によると、男は社会保障や年金などの社会保険料として従業員から徴収した4万4000ユーロ(約430万円)を着服した罪に問われていた。この男がどのようにして法廷に銃を持ち込んだのかは分かっていないという。

 ドイツの裁判所では重罪での公判時を除き、荷物や身体の検査が比較的緩い。2009年4月には、南部ランツフート(Landshut)の裁判所で、相続をめぐる審問中に男(60)が親族の女性を射殺、直後に自殺する事件が起きている。

 また同年7月にも、ドレスデン(Dresden)の裁判所内でエジプト人女性が刺殺され、イスラム社会の怒りを買っている。(c)AFP

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