【11月25日 AFP】オーストラリア・メルボルン(Melbourne)のロイヤル・ウィメンズ・ホスピタル(Royal Women's Hospital)は24日、妊娠9か月の双子の胎児のうち先天性の病気が見つかった1人の中絶手術を行おうとしたが、誤ってもう1人の健康な胎児を中絶してしまったと発表した。

 豪紙ヘラルド・サン(Herald Sun)によると、同病院の医師団は双子の男の子を妊娠した女性に対し、片方の胎児に先天的な心臓疾患があり、生存できたとしても一生手術を受け続けなければならないと説明。この胎児の中絶を薦めた。

 既に2人の子の名前を決めていた女性は、非常に悩んだ末に中絶を受け入れる決断を下し、22日に手術が行われた。ところが、中絶されたのは健康な方の胎児だった。女性はその後、長時間の帝王切開手術で残された病気の胎児を出産したが、死産だった。

 病院側は声明で、医療ミスを認めるとともに「恐ろしい悲劇だ」と述べ、女性と家族に深く謝罪。外部の2チームによる独立調査を実施して、ミスが起きた原因を究明すると約束した。(c)AFP