【9月12日 AFP】オーストリア検察当局は9日、実の娘2人を40年以上にわたって自宅に監禁し性的暴行を加えていた容疑で逮捕された父親(80)について、娘たちが性的暴行の事実を否定したことを理由に釈放した。父親は一貫して娘たちに対する暴行容疑を否認していた。

 検察の声明によると、知的障害を持つ53歳と45歳の娘たちに改めて事情聴取したところ「父親による性的暴行を否定した」という。

 オーストリア通信(Austria Press AgencyAPA)は検察官の話として、当初、性的暴行を受けたと警察に訴えていた娘2人が、性的暴行の概念を正しく理解していないことが捜査員には明白であり、また2人が別の男の存在を示唆したと伝えた。

 父親もまた、娘たちが別の人物に暴行を加えられたと語っていたと警察に供述していた。

 オーストリア捜査当局は8月、1970年代から今年5月まで2人の娘が外部と接触することを禁じ、日常的に暴行を加えたり殺害すると脅していたとして父親の身柄を勾留し、性的暴行、暴行、虐待などの容疑で取り調べていた。捜査は今後も継続するという。(c)AFP

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