【8月25日 AFP】2006年にロシア人ジャーナリストのアンナ・ポリトコフスカヤ(Anna Politkovskaya)さんの暗殺を指揮した容疑で現在、モスクワ警察の元幹部が拘束されている。

 ポリトコフスカヤさんが執筆していた、体制に批判的な独立系紙ノーバヤ・ガゼータ(Novaya Gazeta)のドミトリー・ムラトフ(Dmitry Muratov)編集長が23日、ノーボスチ・ロシア通信(RIA Novosti)に語ったところによると、モスクワ警察の元警視ドミトリー・パブリュチェンコフ(Dmitry Pavlyuchenkov)容疑者が拘束され、事情聴取を受けている。ポリトコフスカヤさんは2006年10月、モスクワの自宅アパートの建物内で射殺された。

 同紙のセルゲイ・ソコロフ(Sergei Sokolov)副編集長の情報では、パブリュチェンコフ容疑者には、犯罪グループに消音器付きの拳銃を手配して、ポリトコフスカヤさん殺害を指揮した疑いがかけられている。

 パブリュチェンコフ容疑者は、ポリトコフスカヤさん事件に関して2009年に行われた裁判中にも事情聴取を受け、検察側証人となっている。このときの裁判では陪審が証拠不十分とし、被告全員が無罪となったが、この判決を最高裁が破棄したために再捜査が開始されていた。(c)AFP

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