【7月20日 AFP】中国北西部、新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)の亡命者団体は19日、同自治区で18日に警官隊とデモ隊の衝突があり、ウイグル人20人が犠牲になったと発表した。

 中国国営通信は、この衝突を「テロリスト」の攻撃と呼び、群衆がホータン(Hotan)の警察署を襲撃し、警官1人を含む4人が死亡したと報じた。また報道によると、襲撃者らはさらに、にぎわった市場のそばにある警察署に放火したという。

 一方、ウイグルの活動家は、一般のウイグル人による怒りの爆発だったと主張し、中国当局が情報を遮断しようとしていると非難。ドイツを拠点とする「世界ウイグル会議(World Uighur CongressWUC)」は、同自治区の情報筋の話として、治安部隊が14人を撲殺し、6人を射殺したと発表した。

 WUC広報担当者は「状況のさらなる悪化を防ぐため、中国当局はただちに、この組織的な弾圧を中止すべきだ」と語った。同広報によると、ウイグル人グループが拘束中の家族の釈放を求めて警官隊の拘束を試み、その後、衝突に発展した。ホータンでは衝突後も緊張状態が続いており、警察が市中に通じる道路を封鎖する一方で、反中国のビラが大量にまかれているという。ホータンは、シルクロード(Silk Road)のオアシスの交易地として栄えた町。

 新疆ウイグル自治区では近年暴動が繰り返し発生しており、2009年7月には区都ウルムチ(Urumqi)で、ウイグル人らが漢民族を襲撃する最大の暴動が起きた。(c)AFP/Dan Martin