【6月2日 AFP】ロシア極東ブラゴベシチェンスク(Blagoveshchensk)で忍耐テストと称して自ら生き埋めになった男性(35)が死亡する事件があった。地元捜査当局が1日明らかにした。  

 男性の友人によると、男性は「忍耐力を試したい。生き埋めの状態で一晩過ごしたいので手伝ってくれ」と友人にしつこくせがんだ。そのため友人は男性と一緒に自宅の庭に穴を掘り、空気を通すためのパイプを付けた手作りのひつぎに男性を入れて穴に降ろした。男性はひつぎの中に毛布1枚、水のペットボトル1本、そして携帯電話を持って入ったという。  

 その後友人は、穴に高さ約20センチほどの土や板をかぶせて埋め、男性から無事を知らせる電話をもらったあと、自宅に戻った。翌朝ひつぎを引き揚げると、男性が死んでいるのが見つかったという。  

 捜査当局者は死因について、一晩中降り続いた大雨で地上とひつぎを結んでいた空気を通すパイプがふさがれたためではないかと推測。男性が試みた実験については、インターネットの影響を受けたのではないかと話した。  

 ロシアのインターネットではここ数年、自ら生き埋めになって実況中継するブロガーの記事が氾濫している。政府系のロシア新聞(Rossiiskaya Gazeta)も特集を組むなど、この風変わりな生き埋め実験は一種の社会現象になっている。  

 昨年夏には北部ウォログダ(Vologda)で、死への恐怖をなくすためと称し、友人の助けを借りて森に生き埋めにされた男性が死亡する事件が起きていた。(c)AFP