【3月26日 AFP】インドの警察は26日、正規の免許を持たないパイロットが旅客機を操縦していた問題で、4人を逮捕したと発表した。うち1人はパイロットの資格試験を担当する民間航空総局(Directorate General Civil AviationDGCA)の職員だった。

 危険な着陸を繰り返した機長がパイロットの免許を不正に取得していたことが発覚したことをきっかけに、規定の訓練飛行時間を満たしていないにもかかわらず免許を取得する手続きを取っていたなどの不正が多数見つかっていた。

 12月に就任したバラト・ブシャン(Bharat Bhushan)民間航空総局長は、逮捕された職員は操縦免許の担当部署のベテランだったが金の受け渡しをしているとのうわさが絶えなかったため、1月に退職させたと語るとともに、偽の操縦免許が絡む7件について警察に告訴したことを明らかにした。

 これまでに当局は数千人のパイロットの免許を調べ、国営エア・インディア(Air India)や格安航空会社のインディゴー(IndiGo)やスパイスジェット(SpiceJet)で操縦桿を握っていた6人を含む少なくとも10人を逮捕した。
 
 国民の所得水準の上昇と1990年代の航空市場の自由化にともない、インドの航空旅客数は過去1年間で25%も増えた。新規路線の開設と旅客機の導入を進めるインドの格安航空各社はパイロット獲得にしのぎを削っている。(c)AFP

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