【3月8日 AFP】韓国警察庁(KNPA)は8日、地下鉄ホームへの転落防止柵導入により駅で自殺を図る人が減った一方で、漢江(Han River)で自殺を図る人が増えているとの報告書を発表した。

 KNPAによると、2010年に地下鉄の駅で飛び込み自殺を図った人は2009年の77人から2010年は29人と大幅に減った。その大半は転落防止柵がない駅で発生しており、転落防止柵の自殺防止効果の高さが示された。

 一方で、2010年にソウル(Seoul)市内の橋から飛び降り自殺を図った人の数は、09年から30%増加して108人となった。そのうち28人が死亡し、80人は一命を取り留めた。

 韓国の聯合ニュース(Yonhap News)によると、報告書を受け取った与党議員は「市民の安全のために転落防止柵を設置したように、漢江での衝動的な自殺を防止するための対策を導入するべきだ」と語った。

 韓国の2009年の自殺者数は1万5413人で、自殺率は経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で最も高かった。(c)AFP