【1月21日 AFP】英ノーサンプトン(Northampton)の一家に飼われているヨークシャーテリアのペギー(Peggy)ちゃんは、全長わずか15センチ余りのかわいらしい小型犬だ――しかし、そのあまりの凶暴ぶりに郵便配達員たちが恐れをなし、ペギーちゃんの家の前の通り一帯への配達を中止する騒ぎとなっている。

 ノーサンプトンのドーセットガーデンズ(Dorset Gardens)街に住むペギーについたあだ名は、「ドーセットガーデンズの野獣(Beast of Dorset Gardens)」。郵便配達員や近隣住民たちを恐怖に陥れているという。

 英郵便会社ロイヤルメール(Royal Mail)は近隣住民への書簡で、郵便配達員が襲撃されたため、前年12月7日から同地域への郵便物の配達を中止したと説明した。「あの犬の振る舞いのせいで、安全に郵便物を配達することができないと配達員は主張しており、状況を鑑みて配達を中止しました」

 一方、ペギーの飼い主のキャスリーン・ジョイス(Kathleen Joyce)さん(49)は、地元紙ノーサンプトン・クロニクル(Northampton Chronicle)の取材に、ペギーは吠えるが、かみつきはしないと反論している。「ペギーは配達員に向かって吠えるけれど、誰も傷つけたことはない。とっても小さいのよ。もう10年も家族の一員だし、処分するなんて絶対にありえない」

 だが、近隣住民の考えは違うようだ。いまや、22キロ離れた配達所まで郵便物を取りに行かなければならなくなった住民の1人は、「凶暴な小犬だ。配達員に飛びかかるところも目撃した」と、同紙に匿名で語った。

 地元自治体は、ジョイスさん一家にペギーを手放すよう通告し、手放さない場合は現在の賃貸住宅から出て行ってもらうことになると警告している。(c)AFP