【1月13日 AFP】イタリア各紙は12日、スイスに隠し口座を開設して脱税した疑いがあるとして、検察当局が有名デザイナーや実業家らを含む約700人の調査を始めたと報じた。

 英銀大手HSBC技術部門の元従業員が4年前に盗み出したスイスのプライベートバンク部門の顧客情報から、今回の脱税疑惑が持ち上がった。盗まれた顧客情報には、イタリア国籍を持つ約7000人の口座情報が含まれていたが、現時点ではローマ(Roma)の約700人が調べられているという。

 現地紙は検察の調査対象者としてデザイナーのヴァレンティノ・ガラヴァーニ(Valentino Garavani)氏やレナート・バレストラ(Renato Balestra)氏、ブルガリの元社長、ジャンニ・ブルガリ(Gianni Bulgari)氏の名前を挙げているが、大半は一般には知られていない富裕層の個人だという。

 イタリアの捜査機関は、HSBCから情報が盗まれたイタリア人の資産総額は69億ドル(約5700億円)に上ると発表していた。(c)AFP 

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