【11月20日 AFP】ナミビアの空港で17日にドイツ・ミュンヘン(Munich)行きの航空機から見つかった不審物は、保安検査を試すために米企業が製造した模造爆弾だった。この「テスト」を誰が行ったのかは、わかっていない。ドイツのトマス・デメジエール(Thomas de Maiziere)内相が19日、語った。

 17日の爆弾騒ぎは大規模な治安警戒態勢を引き起こした。

 デメジエール内相は、「(ドイツ)連邦警察の専門家が現場の荷物を分析した。その結果、この荷物が米企業がいわゆる実地試験用に製造したものであることが分かった。この米企業は警報システムを製造している。スーツケースは保安検査の試験を実地で行うことを目的につくられたものだ」と語った。

 また、ナミビア警察関係者は「米国、ドイツ、ナミビアの政府当局はこのスーツケースについて事前に情報を得ていなかった」と述べ、「誰が置いたのか究明する」と語った。

 仮にこのテストに外国政府の関与があったとすれば、各国治安当局の国際的な連携に深刻な疑問が浮上することになりかねない。

 バイエルン(Bavaria)州内相は、「そのような試験を時折行って保安検査が実際に機能しているかどうかを確認すること」は望ましいとしながらも、「市民に恐怖をもたらすことは一切容認できない」と述べ、試験を実施する際には「空港管理当局や該当航空会社に対する通知がなければならない」と語った。(c)AFP

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