【11月18日 AFP】米ウィスコンシン(Wisconsin)州で15日夜、サラ・ペイリン(Sarah Palin)元アラスカ(Alaska)州知事の長女ブリストル(Bristol Palin)さんがテレビ番組のダンスショーで決勝に進んだことに腹を立てた男が、テレビを銃で撃ち、自宅に立てこもる事件があった。15時間後、男は妻が呼んだ警察に逮捕された。

 地元紙ミルウォーキー・ジャーナル・センチネル(Milwaukee Journal Sentinel)によると、スティーブン・コーワン(Steven Cowan)容疑者(57)は事件発生時、妻と自宅の居間で、有名人とプロダンサーのペアが勝ち抜いていくリアリティー番組「ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ(Dancing with the Stars)」を見ていた。

 ところが、ブリストルさんが登場すると、コーワン容疑者は「政治的だ」という内容のののしり言葉を吐き捨て、2階に駆け上がった。そして20分後、興奮で顔を真っ赤にしながら散弾銃を手に戻ってくると、テレビに向かって撃ちまくった。

 その後、コーワン容疑者は妻に、保管してあるピストル2丁を持ってくるよう要求したが、妻は自分が撃たれるのではないかと恐れて逃げ出し、警察に通報。交渉人と警察犬を引き連れた警官隊が現場に到着し、コーワン容疑者は15時間後の16日早朝、説得に応じて投降し逮捕された。

 妻によると同容疑者は、ブリストルさんについて「大したダンサーではない」と言っていたという。

 コーワン容疑者は双極性障害で過去に通院経験があった。また、事件があった夜は飲酒していたという。

 この日のショーでブリストルさんは、審査員による得点が低かったにも関わらず、視聴者投票で高い人気を集めて決勝に勝ち進んだ。これについては、母親のペイリン氏を支持する超保守派の市民運動ティーパーティー(Tea Party)勢力が組織的にブリストルさんに投票し、勝ち上がらせているのではないかとの憶測もささやかれている。(c)AFP

【参考】YouTubeに投降された、ブリストルさんが出演する米リアリティー番組「Dancing with the Stars」のビデオ