【11月6日 AFP】前月29日に中国・香港(Hong Kong)発のエア・カナダ(Air Canada)の旅客機に、アジア系の若者が年配の白人男性に変装して搭乗し、到着したカナダ・バンクーバー(Vancouver)の空港で身柄を拘束された後、亡命を求めていたことが明らかになった。

 エア・カナダの広報担当者は5日、AFPの取材に対し前日の米メディアの報道を認める形で「29日に香港発バンクーバー行きエア・カナダ018便で到着した搭乗客に、カナダ国境サービス庁(Canada Boarder Services AgencyCBSA)の職員が会ったのは確かだ。この件については現在まだ調査中だ」と述べた。

 米CNNテレビが入手したCBSAの報告書によると、この男性は「フライトの最初は、年よりも若く見える手をした年配の白人男性」だと思われていたが、フライト中に「トイレへ行き、20代前半に見えるアジア系の外見をした若者になって出てきた」。バンクーバーに到着後、CBSAが職員が男性を拘束したところで、難民認定を受けられるよう願い出た。

 カナダのメディアによると、男性は搭乗中の変装にシリコン製のマスクを使っていた。インターネット上で700ドル(約5万7000円)程度で販売しているものだという。またCBSAでは、アメリカ人の搭乗客が、この男性と搭乗券を交換した可能性があると疑っている。

 エア・カナダの広報は、「香港国際空港を離陸するまでには、何回もの身分確認があったのに(それらをすり抜けたことが)驚きだ。特に香港からの搭乗客は、中国政府のパスポート審査を通らなければいけないはずなのに」と語った。(c)AFP

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