【10月11日 AFP】(一部更新、写真追加)欧州連合(EU)の海賊対策本部は11日、日本の日之出郵船(NYK-Hinode Line)の貨物船「Izumi」(パナマ船籍)が、アフリカ・ソマリア沖で海賊船に乗っ取られたと発表した。Izumiの乗組員はフィリピン人船員20人。

 アフリカ沖を航行していた同船から10日、海賊の襲撃を受けたことを示す緊急通報があり、デンマークの軍艦が調査のため現場に派遣された。

 同本部によると11日、Izumiの船長がデンマーク軍艦と交信し、海賊に乗っ取られたと述べたという。

 現在、Izumiの動きを監視しているフランス軍艦によると、Izumiはソマリアの首都モガディシオ(Mogadishu)の南方沖170海里の位置にいるという。

 国土交通省も同日、日之出郵船の多目的船がケニア南部モンバサ(Mombasa)沖で海賊に包囲されたと発表した。

 日之出郵船によると、同船は鉄鋼製品を積載して千葉県の君津(Kimitsu)港を出港。シンガポール経由でモンバサに向かっていた。

 時事通信(Jiji Press)は、国交省関係者の話として、Izumiを乗っ取った海賊はソマリアに向かっていると報じた。(c)AFP