【8月30日 AFP】26日に行われた国連安全保障理事会(UN Security Council)の特別会議は、コンゴ民主共和国(旧ザイール)で7月から8月にかけて、女性や子ども約200人が被害を受けた大規模なレイプを非難、関与した者を探し法の裁きを受けさせるよう同国に強く求めた。

 23日に国連が発表した報告によると、隣国ルワンダのフツ族反政府勢力が流入しているコンゴ民主共和国東部北キブ(Nord-Kivu)州ルブンギ(Luvungi)の村落周辺で、7月30日から8月3日の間に起きた集団レイプの被害者は女性や子ども、少なくとも179人に上るという。

■国連PKO・コンゴ安定化団の対応の遅れに非難集中

 26日の米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は、集団レイプが発生した時期、近くに駐留していた国連平和維持活動(PKO)の国連コンゴ民主共和国安定化ミッション(MONUSCO)は、ルワンダの反政府勢力が村落を占拠していることをつかんでいながら、早く介入しなかったのは何故かと糾弾した。

 米仏の呼びかけで開かれた同日の安保理特別会議でも、出席国からMONUSCOの対応の遅れを非難する声が相次いだ。議長国を務めるロシアのビタリー・チュルキン(Vitaly Churkin)国連大使は会議後、コンゴ民主共和国政府に「一連の襲撃について速やかに調査し、実行者を裁判にかける」よう要請する声明を発表した。また国連PKO最大の2万人を派遣していながら何の対応もしなかったMONUSCOについて「機能すべきように機能しなかった」と批判した。

■ルワンダ反政府勢力が関与か

 国連の潘基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長の報道官は、94年のルワンダ大虐殺以降に国境を越えて逃れ、コンゴ民主共和国東部を活動拠点としているルワンダ解放民主軍(Democratic Forces for the Liberation of RwandaFDLR)と民兵組織マイマイ(Mai-Mai)が村落を襲撃した際に、集団レイプが起きたと非難している。一方、FDLRは集団レイプへの関与を否定している。

 ルワンダの少数民族ツチを中心に約80万人が殺害された16年前のルワンダ大虐殺に関わったとして、ルワンダ政府に訴えられているFDLRは、ツチ主導の勢力がルワンダの政権を掌握する前にコンゴ民主共和国東部へ逃れた。以降、この地域では、政府軍であるコンゴ民主共和国軍(FARDC、政府軍)まで含む幅広い武装集団による住民襲撃やレイプが数多く報告されている。

■毎日14件のレイプが発生

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、今年に入り最初の3か月間だけで少なくとも1244人の女性がレイプの被害に遭っている。毎日14件のレイプが発生している計算になる。(c)AFP