【7月14日 AFP】ドイツのミュンヘン(Munich)地裁は12日、タクシーの車内で嘔吐した少女の両親に車内クリーニング代金などを支払う責任はないとの判断を示した。

 ことの発端は両親と一緒にタクシーに乗っていた9歳の少女が車に酔ったことだった。両親はタクシーの運転手に停車するよう頼んだが時すでに遅し。少女は車内で嘔吐してしまった。

 運転手はタクシーのクリーニング費用として190ユーロ(約2万1000円)と、その間のタクシー車両レンタル費として800ユーロ(約9万円)を支払うよう少女の両親に求めた。

 ミュンヘン地裁は、少女の両親がクリーニング費用などを支払って和解することを勧めたが、両親側は支払いを拒否した。

 裁判所は、タクシー車内で子どもが嘔吐した場合に親の責任を問えるのは、「親が子どもの具合が悪いことを知っていながら回避努力を怠った場合のみ」として、少女が嘔吐したことに両親は無過失責任を負わないとの判断を示した。(c)AFP