【7月9日 AFP】北朝鮮で不法入国罪で拘束されている米国人男性が自殺を図った、国営朝鮮中央通信(KCNA)が9日報じた。現在、病院で手当てを受けているという。

 米国人のアイジャロン・マーリ・ゴメス(Aijalon Mahli Gomes)氏(30)は、1月に中朝国境を越えて北朝鮮入りして身柄を拘束され、不法国境侵入罪で4月に8年の労働教化刑と数千万円の罰金の判決を言い渡された。

 KCNAによると、ゴメス氏は「強い良心の呵責と失意、自分の身柄の解放に何の手立ても尽くしてくれない米政府に対する失望から」自殺を図ったという。自殺しようとしたとされる日時や方法など詳細については触れていない。北朝鮮内で米国とのパイプ役となっているスウェーデン大使館が、ゴメス氏の容体を病院で確認していると伝えている。

 報道は国連安全保障理事会が、韓国の哨戒艦沈没事件を非難する議長声明を採択する数時間前に発表された。

 北朝鮮は前月24日には、同哨戒艦沈没について米国が北朝鮮批判を続ければ、国内に拘束している米国人の処遇を厳しくすると警告している。(c)AFP


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