【6月8日 AFP】青森地裁で8日、運送会社から鯨肉を盗んで建造物侵入罪と窃盗罪に問われた環境保護団体「グリーンピース・ジャパン(Greenpeace Japan)」のメンバー2人の論告求刑公判があり、検察側は懲役1年6月を求刑した。

 この日の公判で、「グリーンピース・ジャパン」の佐藤潤一(Junichi Sato)被告(33)と鈴木徹(Toru Suzuki)被告(43)は、2008年に運送会社の青森市内の配送所から段ボール箱に入った鯨肉20キロあまりを持ち出した事実を認めたが、国費で行われている調査捕鯨で捕獲された鯨の肉が、乗組員らが個人的に消費するために横流しされている事実を明らかにすることが目的だったと主張している。

 判決は年内にも下される見込みだが、求刑通りの判決となれば、設立から40年あまりのグリーンピース・ジャパンにとって、メンバーに下された最も厳しい実刑判決となる。グリーンピース・ジャパンは、求刑は重すぎるとのコメントを発表した。

 国際捕鯨委員会(International Whaling CommissionIWC)がモロッコで21~25日に開く年次総会を約2週間後に控えるなかで裁判は結審した。(c)AFP