【6月2日 AFP】地図検索サービス「グーグルマップ(Google Maps)」に提示されたルートを歩いていて車にはねられた女性が、安全な道を提示しなかったとして、米検索大手グーグル(Google)を訴えている。

 米連邦地方裁判所に訴えたのは、ロサンゼルス(Los Angeles)在住のローレン・ローゼンバーグ(Lauren Rosenberg)さん。事故によりけがと精神的苦痛を被ったとして同社に最低10万ドル(約916万円)の損害賠償を求めている。

 ローゼンバーグさんは2009年1月19日、ユタ(Utah)州パークシティ(Park City)のスキー・リゾートで、スマートフォン「ブラックベリー(BlackBerry)」を使って道順を調べた。グーグルマップに従って歩いていると、車が猛スピードで行き交うハイウェイのそばを歩くように指示され、歩道もなかったため、車にひかれたという。

 ローゼンバーグさんの弁護士が裁判所に提出した文書は、「グーグルは危険があることをあらかじめ警告しなかったばかりか、危険な道を使うよう指示した」とグーグル側の過失を訴えている。
 
 このニュースを機に、歩行時の安全に関して歩行者はどの程度まで責任を負うべきなのか、ネット上でさまざまな議論が行われている。(c)AFP