【4月30日 AFP】ナイジェリアの有力議員とエジプト人の13歳の少女との結婚が、ナイジェリアの子ども人権法に違反していると人権団体らが訴えている件で、在ナイジェリア・エジプト大使館は29日、少女は現在もエジプトの学校に通っていると発表した。

 問題となっているAhmed Sani Yerima上院議員(49)は英BBC放送のインタビューに対し、少女の年は13歳ではないと否定し、また10代の少女と結婚しても自分はイスラム教徒としていかなる法も犯していないと答えた。

 エジプト大使館広報官はまた、この少女に関する訴えはこれまでのところ誰からも受けていないとAFPに述べた。ただしエジプト法では未成年との結婚は禁じられており、大使館としては今後さらに調査を継続する意向だ。

 Yerima議員が10万ドル(約940万円)の婚資を支払って少女と結婚したという複数の人権団体らの訴えを受け、ナイジェリア上院も28日、事実関係の調査を命じている。

 当のYerima議員はBBCの電話インタビューに「イスラムの観点からは何の規律も破っていないのだから、年齢の問題などまったく気にしない」と述べ、批判は中傷に過ぎないと反論した。「預言者ムハンマド(Prophet Mohammed)も少女と結婚したことは歴史が示している。ゆえにわたしも何の法も犯していない。誤って言われているように、妻がたとえ13歳だとしてもだ」

 人権団体が指摘しているのは、2003年にナイジェリアで施行された子どもの権利法だ。この法では18歳以下の者との結婚を禁じており、違反者は最高で禁固5年の刑が科される。 

 同議員には少女たちを誘惑しては自分と結婚させているという悪評がついてまわっている。2006年にも15歳の少女を退学させ4回目の結婚をしたが、子どもをもうけた後に離婚した。妻は4人までと定められているため、13歳の少女と結婚するために4人目の妻と離婚したとみられる。(c)AFP

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