【4月7日 AFP】北朝鮮の中央裁判所は、不法国境出入罪で起訴していた米国人男性に8年の労働教化刑と罰金7000万ウォン(北朝鮮の公式為替レートで70万ドル=約6600万円)の判決を言い渡した。朝鮮中央通信(Korean Central News AgencyKCNA)が7日、報じた。

 この男性は、米ボストン(Boston)出身で韓国で英語教師をしていたアイジャロン・マーリ・ゴメス(Aijalon Mahli Gomes)氏(30)。1月25日に中朝国境を越えて北朝鮮入りして身柄を拘束され、起訴されていた。同僚によると、ゴメス氏は敬虔(けいけん)なキリスト教信者。

 KCNAによると、ゴメス氏は6日、平壌(Pyongyang)で行われた公判で起訴事実をすべて認めたという。米国の利益代表を務める在平壌スウェーデン大使館の職員が「例外的に」裁判の傍聴を認められた。

 この1年ほどで不法に国境を越えたとして北朝鮮で拘束された米国人はゴメス氏で4人目。これまでの3人は全員、釈放されて帰国している。北朝鮮は米国との関係改善の機会を探っていることから、専門家らはゴメス氏も釈放される可能性があるとみている。(c)AFP/Simon Martin