【3月25日 AFP】(一部訂正)このほど成立した米医療保険改革法をめぐり、21日の下院採決で法案に賛成票を投じた複数の民主党議員に対し、暴力的な脅迫行為や中傷メッセージの送付が相次いでおり、米議事堂警察と米連邦捜査局(Federal Bureau of InvestigationFBI)が24日、捜査に乗り出した。

 米民主党のステニー・ホイヤー(Steny Hoyer)下院院内総務が24日明らかにしたところによると、21日に法案が下院で可決された後に脅迫や中傷を受けた同党下院議員は10人以上に上り、「非常に深刻な」ケースもあったという。

 ある有力議員の地元事務所では、レンガが投げ入れられてガラスが割れる被害があり、議員らは警備を強化している。

 また、同法成立のため中絶反対議員らの取り込みに動いた議員には、首つりの縄と「赤ちゃん殺害犯は人間の手か神の御手によって見苦しい最期を迎える」との文言が書かれたファックスが送付された。この議員の事務所には、留守番電話にも、「赤ちゃん殺しのくそったれ、裏切り者のろくでなしクソ野郎。ケツから血を流してがんにかかって死ね」と怒りに満ちた男の声でメッセージが残されていた。

 FBIはある議員の兄弟の家のガス管が切断された事件について捜査を行っている。また、米首都警察は議員に対し、自身や家族の身を守るための方法を指導しているという。(c)AFP