【11月26日 AFP】イスラム系武装グループ10人による襲撃で166人が死亡したインド・ムンバイ(Mumbai)同時襲撃事件から、26日で1年が経った。

 インド議会では議員たちが犠牲者に黙とうをささげ、ムンバイ市内各地では礼拝や追悼集会が行われた。市内のあるユダヤ教教会では前日からキャンドルが灯された。スリランカと行われたクリケットの代表試合の前にも、選手たちが黙とうした。宗教指導者や各国の外交官たちは、世界の過激思想と戦い、打ち負かそうと団結を呼び掛けた。

 標的となった施設のうち2軒の高級ホテル、タージマハル・ホテル(Taj Mahal Palace and Tower)とトライデント・ホテル(Oberoi-Trident Hotel)は新聞に全面広告を出し、犠牲者に哀悼の意を表すとともに、顧客やスタッフ、治安部隊などへの感謝を示した。

 襲撃グループが訓練を受けていたとみられるパキスタンに対しては、安全保障対策が手ぬるいとの批判が渦巻いているが、事件1周年を迎えるなか、インド政府は現在もパキスタン政府に、原理主義勢力の取り締まりを要求し続けている。

 インド警察は同日、ムンバイ市内をパレードし、13億ルピー(約24億円)の装備拡大計画の一部で購入された装甲車両や水陸両用車両などを披露した。(c)AFP/Phil Hazlewood