【10月28日 AFP】ドイツの年金受給者の男性(64)が高速道路を走行中、車のボンネットに置いてあった現金2万ユーロ(約270万円)の入った封筒が吹き飛ばされるという出来事が起きた。現金を探していたときに「あるもの」が見つかり、事件は意外な展開を迎えることになった。警察当局が21日明らかにした。

 男性は当初警察に対し、車を買うために現金を持ってルクセンブルクに行ったが、商談がまとまらなかったのでそのまま現金を持って帰る途中だったと説明した。

 男性はルクセンブルクからの帰り道にサービスステーションで休憩した後、ボンネットの上に現金入りの封筒を置いたまま走り出した。フロントガラスに何かが当たったが、しばらくの間は特に気にせず走り続けた。

 その後、その「何か」が現金だったことに気づいてパニックに陥り、たまたま高速道路脇の退避場所にいた警官を説得して一緒に現金を探してもらった。2人は高速道路中央などの植え込みなどから何とか1万8080ユーロ(約245万円)を回収した。

 警察当局によると、男性は現金を見つけて非常に喜んだものの、あるものが一緒に発見されたことで、幸せな気分が吹き飛んでしまったという。

 あるものとは、ルクセンブルクの銀行口座を閉じたことを示す書類だった。その後、男性は車を購入しに行ったというのはうそで、現金はルクセンブルクの銀行で引き出したものだと認めた。事件は税関当局に引き継がれた。(c)AFP