【10月20日 AFP】オーストラリアのタスマニア(Tasmania)州で起きた強盗事件の犯人が、現場にいたヒルが吸った血をDNA鑑定した結果、事件から8年近くを経て逮捕されるという珍しい事例があった。

 事件を担当したタスマニア警察のミック・ジョンストン(Mick Johnston)捜査官は、20日付の豪Hobart Mercury紙に経緯を次のように語った。「2001年、武装強盗団が押し入ったタスマニアの老婦人宅を捜索したところ、金庫のそばに人間の血を吸ったヒルがいるのを発見した。しかし、老婦人や捜索にあたっていた警察官らには、ヒルにかまれた形跡がなかったことから、ヒルは強盗団一味の誰かに吸い付いていたものと断定。ヒルから血を採取しDNA鑑定を行った。それから7年が経過した2008年、麻薬事件で逮捕された容疑者のDNAが、ヒルから採取したものと一致した」

 ジョンストン捜査官も、「ヒルを用いた犯人特定は、前代未聞。世界中のどこでも、似たような例さえないだろう」と話している。(c)AFP