【10月17日 AFP】米南部ルイジアナ(Louisiana)州で、異人種間の結婚は道徳的に正しくないとの理由から、地元治安判事が黒人男性と白人女性の結婚許可証の発行を拒否した。地元メディアが伝えた。

 ルイジアナ州郊外、Tangipahoa郡のキース・バードウェル(Keith Bardwell)治安判事は、地元紙ハモンドスター(Hammond Star)に対し「わたしは自宅で黒人カップルを祝うこともあり、人種差別主義者ではない」と述べた上で、「(異人種間の)子どものことが心配だ」と語った。

 バードウェル氏は、異人種間の結婚が長続きせず、また、異人種間に生まれた子どもが、白人と黒人のいずれの社会にも受け入れられないとの考えを述べ、「わたしが異人種間結婚を認めない理由は、子ども自身には責任の無い問題に、子どもを巻き込みたくないからだ」と語った。また、「子どもたちはいずれ苦しむことになるだろう」と述べた。

 その後、白人女性のベス・ハンフリー(Beth Humphrey)さんと黒人男性のテレンス・マッケイ(Terence McKay)さんは、近隣地区の治安判事のもとで結婚を認められた。

 ハンフリーさんによると、結婚の段取りをするために治安判事に電話した際に、判事の妻に異人種間結婚かどうかを尋ねられ、バードウェル氏は異人種間の結婚を認めないので、ほかの治安判事に連絡を取るよう伝えられたという。

 ハンフリーさんは、「(バードウェル治安判事に)そのような権限があることが、単純に信じられない。だって露骨な差別でしょ」と語った。

 バードウェル氏は16日、WAFBテレビに声明を発表し、「わたしは自分の信念を通す。わたしには結婚を認めない権利がある。異人種間結婚は間違っている」と語った。(c)AFP