【9月23日 AFP】オーストラリア奥地アリススプリングズ(Alice Springs)近郊で、2008年にオーストラリア人男性2人が野犬の群れに襲われたうえ、体の一部分を食いちぎられていたことが明らかになった。

 23日に発表された検視官の調査によると、ロバート・ローマン(Robert Roman)さん(48)は前年7月、ヒドンバレー(Hidden Valley)にある先住民アボリジニの集落で、心臓発作で倒れた後に野犬に襲われ体の一部を食べられていた。

 その3週間前には、泥酔した26歳の男性が、野犬の群れにかみ殺された。弁護士によると、右脚を食いちぎられていたという。

 オーストラリア放送協会(ABC)は、関係者の話として、この野犬の群れが過去10年間にわたってヒドンバレーを脅かしており、これまでに少なくとも6回以上人間を襲撃していると伝えた。

 ある女性は、5匹の野犬に襲われて顔を引きちぎられたという。また、7歳の少年が野犬に自転車から引きずり下ろされ重傷を負い、ある男性は野犬に睾丸を食いちぎられたという。

 グレッグ・キャバナー(Greg Cavanagh)検視官は22日、「21世紀のオーストラリアの町で、野犬の群れが路上を徘徊(はいかい)し、住民をかみ殺したり体の一部分を食べたりしているというのは信じられないことだ」と語った。(c)AFP