【8月30日 AFP】米カリフォルニア(California)州で誘拐した女児を18年間にわたり監禁し、妻とともに逮捕・起訴されたフィリップ・ガリドー(Phillip Garrido)被告(58)が自分のブログで「神から特別な力を与えられ、心で念じると音をコントロールできる」などといった奇妙な書き込みをしていたことが明らかになった。

 ガリドー被告は14日付けの最後の書き込みで、「神は私に特別な力を授け、天使の言葉で語れるようになった。やがては世界を救う警鐘の音を出すことができるはずだ」と述べている。

 さらに「あなたも、発することが不可能だと世界中が信じているこの音の証人になれる」と書いた後、自分のメールアドレスを記載し、「このチャンスを逃すな!」と結んでいる。

 ガリドー被告は、自分にこの能力が備わっていることを証言してくれる人の宣誓供述書とするもの6点もブログに掲載していた。また、自分の声を聞いた人は、自分自身や他人に暴力行為を行う前に考えを改め、暴力行為を行わないようになるという。

 同被告がネット上で使用していたニックネームはTHEMANWHOSPOKEWITHHISMIND(The man who spoke with his mind、「心で言葉を伝えた男」の意味)だった。

 ガリドー被告は事件発覚後に地元テレビ局の取材に応じ、その中でジェイシー・リー・ドゥガード(Jaycee Lee Dugard)さん(29)を1991年に誘拐したことを認め、そのことについて「最低なことだった」と述べている。だがその一方で、ジェイシーさんを誘拐してからは生き方をすっかり変えており、この事件は「心温まる」物語であると主張している。

 近所の住民たちはガリドー被告について「自分の宗教団体を作りたいと考えている宗教原理主義者」だと話していた。(c)AFP