【8月28日 AFP】(写真追加)米カリフォルニア(California)州コンコード(Concord)の警察は27日、18年前に誘拐され行方不明になっていた女性が26日に警察に現れ、保護されたと発表した。

 ジェイシー・リー・ドゥガード(Jaycee Lee Dugard)さん(29)は1991年6月10日、11歳の時に、サウス・レイク・タホー(South Lake Tahoe)の自宅前で車に乗った2人組に誘拐され、行方がわからなくなっていた。ドゥガードさんは警察に自ら赴き、自分がその行方不明の少女であると告げたという。エルドラド郡保安官事務所(El Dorado County Sheriff's office)は、27日朝に母親と電話で話したそのやりとりから、女性がドゥガードさんであると断定するに至った。健康状態は良好だという。

 なお、同保安官事務所は、米連邦捜査局(FBI)の協力のもと、事件への関与が疑われる夫婦フィリップ・ガリドー(Phillip Garrido)、ナンシー・ガリドー(Nancy Garrido)両容疑者が逮捕され、現在コンコルド警察に身柄を拘束されていることを明らかにした。

 フィリップ・ガリドー容疑者には、誘拐と強姦(ごうかん)の犯罪歴があり、性犯罪者として登録されている。2人は現在、強姦目的の誘拐容疑で取り調べを受けているという。

■容疑者との間に2人の子どもを出産

 警察によると、ドゥガードさんは行方不明になっていた18年間、容疑者宅の裏庭に設けられた倉庫のような建物に拘束されていたという。さらに、ドゥガードさんがフィリップ・ガリドー容疑者との間に2人の子どもを出産していたことも明らかにした。

 ドゥガードさんが車で連れ去られるのを最後に目撃し、自転車で懸命に追ったという義父のカール・プロビン(Carl Probyn)さんは現在60歳。ABCニュースに対し、「個人的には希望を捨てていた」と話した。

 プロビンさんとテリーさんは、娘と再会するため、27日午前中にサンフランシスコ(San Francisco)へ向かった。警察当局は同日夜、事件に関する記者会見を開くことになっている。(c)AFP