【8月22日 AFP】インドのマハラシュトラ(Maharastra)州の農業相が規則を無視して絶滅の危機にあるベンガルトラのおりに入り、赤ちゃんトラに触ったとして非難の的になっている。

 同州ナーグプル(Nagpur)市の動物園で15日、農業相が武装した警備員を見張りに立てて赤ちゃんトラをなでているところが防犯カメラで撮影された。映像はテレビで放映された。

 ある環境保護活動家は、この行為は非常に危険だと指摘。トラがかみつき、その報復として警備員がトラを撃ち殺す可能性もあったと非難した。別の活動家は、トラのおりに入るのはインドの野生動物法違反にあたるので、農業相を処罰すべきだと述べた。 

 これに対し農業相は「飼育係がどのようにトラたちを世話しているかを見たかった。彼らはよくやっている」と弁解した。

 絶滅の危機にある動物と人間の接触は、けがや感染のリスクを減らすために世界中の動物園で制限されている。

 インドでは野生のベンガルトラの数は近年劇的に減少している。世界自然保護基金(World Wide Fund for NatureWWF)は数千頭に過ぎないと推計している。(c)AFP