【8月18日 AFP】米司法省(Department of Justice)は17日、ハッカーグループによるクレジットカード情報の盗難が摘発され、米国史上最悪となる1億3000万件のクレジットカード番号が盗み出されていた事実が判明したと発表した。

 司法省によると、同日、起訴されたフロリダ(Florida)州マイアミ(Miami)のアルバート・ゴンザレス(Albert Gonzalez)被告(28)と共犯者2人は、米国内の大手金融機関や小売業の決済処理を行うコンピューターネットワークにハッキングの手口で侵入し、クレジットカードやデビットカード番号を盗み出していた。

 グループが犯行を始めたのは2006年10月で、高度なハッキング技術を用いて各企業の社内ネットワークのファイアーウォールを突破していた。

 被害にあった企業は、米決済処理会社ハートランド・ペイメント・システムズ(Heartland Payment Systems)、米コンビニチェーン、セブンイレブン(7-Eleven)、米スーパーマーケットチェーン、ハナフォード・ブラザーズ(Hannaford Brothers)など。

 ゴンザレス被告らは、盗んだ情報を米国のほか、ラトビア、オランダ、ウクライナにグループが保有するサーバーに送っていた。非常に高度なハッキング技術を使っていたため、被害企業が導入していたウイルス対策ソフトにも検知されず、ネット上での侵入経路も追跡できない仕組みになっていた。

 ゴンザレス被告は、共謀罪および有線通信不正行為における共謀罪で起訴されており、有罪となれば、有線通信不正行為における共謀罪で最大で禁固20年、共謀罪でさらに禁固5年が加算され、さらに双方の罪についてそれぞれ25万ドル(約2400万円)の罰金刑となる可能性がある。(c)AFP