【8月12日 AFP】英ロンドン(London)の高級ショッピング街ニュー・ボンド・ストリート(New Bond Street)にある高級宝石店グラフ(Graff)に6日、客を装った2人組の男が押し入り、指輪やブレスレット、ネックレス、時計など43点、総額4000万ポンド(約63億円)相当を強奪する事件があった。ロンドン警視庁(Scotland YardMetropolitan Police)が11日、明らかにした。

 2人は、白いシャツにグレーのスーツ姿で、拳銃を手に店内に入ってきた。店員を脅して宝石類を奪った後、女性店員を引きずって店外に出、拳銃を1発発砲。店員を置いて、停めてあったBMWで逃走した。男らは逃走途中でメルセデス・ベンツ(Mercedes-Benz)に乗り換え、この際にもう1発発砲。さらに3台目の車に乗り換えて逃走を続けた。発砲によるけが人はなかった。

 報道によると、実行犯2人はロンドンなまりの英語を話していた。2人のほか、逃走の支援役として少なくとも2人の関与が疑われているという。

 ロンドン警視庁の捜査官は、英国内で最大規模の宝石強盗ではないかと語った。

 グラフはダイヤモンドの取り扱いで有名で、セレブ御用達の宝石店。2003年にも国際窃盗団ピンクパンサー(Pink Panther)の強盗被害に遭っており、その際の被害額2300万ポンド(約36億円)がこれまで英国史上最悪の被害額だとされていた。(c)AFP