【8月6日 AFP】米ペンシルベニア(Pennsylvania)州ピッツバーグ(Pittsburgh)郊外ブリッジビル(Bridgeville)のフィットネスクラブで4日夜に起きた銃乱射事件で、現場で自殺した容疑者の男が、犯行に至る準備の様子や性的な欲求不満をブログに記しており、最後の記事には「ビッグデー(重要な日)」と書かれていた。地元警察が5日、明らかにした。

 同事件では、女性3人が死亡。ジョージ・ソディーニ(George Sodini)容疑者(48)は、性的な欲求不満を抱えていたとみられる。ブログには、性的な欲求不満を抱え、女性に対する怒りを持ち、鬱屈(うっくつ)とした容疑者の感情が書きつづられていた。

 ソディーニ容疑者は犯行前夜、「一連の行動を実行にうつすため、きょうと月曜、そして明日、休みをとった。明日はビッグデーになる」とブログに記した。地元警察は、容疑者は細心の注意を払って準備を行っていたと説明した。

 ソディーニ容疑者は、2008年11月5日にブログを開始。当初は「夏に実行しようと考えていたが」、バラク・オバマ(Barack Obama)氏の大統領選の結果をみてから実行することに変更した。

 同年12月の記事では、「ただちに実行する計画を立てた」として、1月6日を実行日と設定していた。しかし、次の記事で、最後の段階で計画を中止したと述べていた。「今は午後8時45分。おじけづいて中止した!銃も装てんして準備していたのに」

 9か月に及ぶブログ記事の中で、ソディーニ容疑者は、女性から拒絶されることに対する強迫観念を持ち、極度の性的欲求不満を抱えていることを明らかにしていた。

「理由なんてわからない。自分はそこまで見た目が悪いわけでも変な奴でもない。なのに、最後にセックスをしたのは1990年だ」「最後にガールフレンドと一緒に寝たのは1982年だ。欠陥品だという証拠だ。女の子や女性が、振り返って自分を見ることは無い。自分は、どこかが明らかにおかしいんだ」

 また、「いじめっ子」の兄弟や、父親との距離のある関係に対しても怒りを示していた。さらに4月には、不況の影響で解雇されることへの不安をつづっていた。

 ソディーニ容疑者は、「死ぬのはどういう感じなんだろう。いつも何かを忘れていると感じる。それが計画を延期した理由の1つだ」と書き、「この計画は、一度出かけたら帰ってくることができない」

 8月3日の最後の記事では、楽しそうな近隣住民に会うことで犯行の決意がゆらぐのを心配し、「完璧に集中している必要がある」と書いた。

 ソディーニ容疑者のブログは、事件後、ただちに閉鎖された。(c)AFP/Sebastian Smith