【7月13日 AFP】バングラデシュで、「自分は精霊だ」と称して被害者らの携帯電話に電話をかけ、金銭を奪い取っていた詐欺グループ数十人が摘発された。

 同国北部のGobindaganj地区を管轄する警察によると、同地区周辺で「精霊電話」による詐欺が広がっており、過去3か月で自称「精霊の王」24人を逮捕した。なかには1年でひと財産を築いた詐欺師もいたという。

 一味は事前に被害者の個人情報を集め、電話をかけて「アラビア語に似せたトーンで」、自分は天から降り立った精霊だと告げ、指定どおり金銭を送金しなければ家族に悲劇が起こると脅していた。

 取り調べに当たった警官は、詐欺師たちの多くは読み書きができないが、非常に賢く「電話で話す間、彼らはコーランの一部を引用しながら、本当に精霊の王だと被害者に信じ込ませ、アラーに対するおそれをもたせたり、家族の秘密をあたかも知っているようなふりをしていた」と明かした。(c)AFP