【5月4日 AFP】仏南部のアルプス山脈(Alps)でキャンプ中だったネパール代表スキー・チームから飛び出した17歳の選手が、姿を消してから3日で1週間が経ち、チームの同僚が不安を募らせる中、フランス警察が行方を追っている。

 失踪したのは、ウッタム・ラヤマジ(Uttam Rayamajhi)君(17)。前月27日、ネパール・チームの存続に関わる資金問題をめぐった口論に腹を立て、仏南部レザルク(Les Arcs)のキャンプ地を飛び出した。

 このアルプス・キャンプを監督していたリチャード・モーリー(Richard Morley)前コーチによると、ラヤマジ君はフランス語も英語も話せず、金銭も携帯電話も持たずに出て行った。大都市の経験もまったくないという。

 AFPの電話インタビューに答えたモーリー前コーチは「彼はまだ山の中で迷っているのか、それともたぶん、パリなどフランスの大都市を迷い歩き、食べ物も盗まねばならなかったりと、苦労して過ごしているのではないか。彼の出身はネパールの山地。大都市を知り尽くした都会っ子とは違い、狙われもしやすいだろう」と心配する。

 ラヤマジ君は2月にフランスのバルディゼール(Val d'Isere)で行われたスキー世界選手権に出場した。(c)AFP