【4月28日 AFP】英国イングランド北東部のニューカッスル(Newcastle)の刑事法院で27日、前年8月に中国人カップルが自宅で惨殺体で発見された事件の公判があり、被害者男性がインターネット賭博詐欺に関与していた事実が明らかになった。

 また、殺害された中国人留学生のZhen Xing Yang(当時25)さんとXi Zhou(同25)さんの口座からは23万3690ポンド(約3300万円)が引き出され、いまだ見つかっていないことも公判で明らかになった。

 複数の共犯者とともに、被害者宅から携帯電話やパソコンを奪い2人を殺害したとして起訴されたGuang Hui Cao被告(30)は、公判で起訴事実を否認した。検察側は、単なる物取り目的としては、殺害方法が残忍すぎると指摘している。

 Cao被告の眼鏡からは、Yangさんの血痕が付着していたことが確認されており、また時計からも、被害者の多量の血痕が見つかったという。

 一方、殺されたYangさんについては、偽の学位証明書販売やインターネット賭博詐欺への関与で生計をたてていたことが明らかになった。

 Yangさんは年間所得を3000ポンド(約42万円)と申告。レストランで働いていたZhouさんの収入も、1万4000ポンド(約200万円)程度だったが、捜査の結果、2人の銀行口座からは数十万ポンド(数千万円)が引き出されていたことが分かった。

 しかし、事件後、警察が自宅を捜索したところ、見つかった現金はわずか10ポンド(約1400円)だった。現金が盗まれたのが、殺害事件の当日かどうかは、分かっていない。(c)AFP