【4月9日 AFP】シエラレオネにおける人道法違反行為を国内法などの下で裁くシエラレオネ特別法廷は9日、イッサ・セサイ(Issa Sesay)被告など反政府勢力「革命統一戦線(Revolutionary United FrontRUF)」の指導的存在だった3人に、最高52年の禁固刑などを命じた。

  ピエール・ブレ(Pierre Boulet)判事は「罪は大変な規模で犯された。シエラレオネの国民が強姦され、奴隷化され、むごたらしく殺された。シエラレオネ社会に対するこの罪の衝撃は計り知れない」と述べた。

 被告3人のうち、イッサ・セサイ被告は、戦争犯罪と人道に対する罪の計16の罪により、合計禁固693年を命じられた。しかし、すべての刑の同時執行が命じられたため、実際には判決中の最高刑のみが適用され禁固52年となる。

 ほかの2人、RUFの元司令官モリス・カロン(Morris Kallon)被告、RUFの思想的指導者とされるアウグスチン・グバオ(Augustine Gbao)被告についても同様の適用方法で、各禁固40年、禁固25年となる。

 イッサ・セサイ被告への判決は、これまでのシエラレオネ特別法廷で最も重い判決となった。同法廷では死刑の求刑はできない。

 同国内のフリータウン(Freetown)で行われる同法廷の公判はこれが最後となる。同じく訴追されているチャールズ・テーラー(Charles Taylor)リベリア元大統領の公判は警備上の理由から、シエラレオネ国際戦犯法廷(Special Court for Sierra LeoneSCSL)が行われているオランダにすでに移されている。(c)AFP/Rod MacJohnson