【4月1日 AFP】仏グルノーブル(Grenoble)にある米建設機械大手キャタピラー(Caterpillar)の工場で31日、733人の雇用削減計画に怒った従業員らが、管理職5人を社屋に閉じ込めるという事件が発生した。

 閉じこめられたのは、工場長、人事部長、人事課長、マネージャー2人の計5人。500人あまりの従業員が、人員削減計画の見直しを求め、5人を一室に監禁して部屋の入口にバリケードを築いた。うち、心臓病の持病がある人事部長だけは、夕方に解放された。

 また、パリ(Paris)では同日、仏流通大手PPR(ピノー・プランタン・ルドゥート、Pinault Printemps Redoute)のフランソワ・アンリ・ピノー(Francois Henri Pinault)会長が出席した会合からの帰りに、やはり怒った従業員らに包囲され、立ち往生したタクシーの中に閉じこめられるという事件も起きた。警察が介入して、同会長は1時間後に解放された。

 フランスでは、金融危機による人員削減に憤った従業員により、幹部が監禁されるという事件が続発している。3月12日には、ソニー・フランス(Sony France)社長が労働組合員らによって同社工場内に軟禁される事件が発生。前週には、米医薬品大手3Mの工場長が24時間以上監禁されるという事件があったばかりだった。(c)AFP/Mie Kohiyama