【12月16日 AFP】世界を震撼させた近親相姦から恐ろしい大量殺人、無差別銃撃・殺傷まで、2008年に見出しを飾った事件の一部を振り返る。

- オーストリア東部アムシュテッテン(Amstetten)で4月、ヨーゼフ・フリッツル(Josef Fritzl)容疑者(73)は実の娘を24年間自宅地下室に監禁して性的虐待を行い、子ども7人を産ませていたことが明らかとなった。

 娘のエリザベス(Elisabeth)さんが産んだ子どものうち、3人はエリザベスさんと地下室に監禁されたまま、発見されるまで1度も日の光を見たことがなかった。ほかの3人は、フリッツル容疑者と妻のローズマリー(Rosemarie)さんの養子として地上で育てられた。ローズマリーさんは、娘とその子どもらが地下室に閉じ込められていることには気づかなかった。

 同容疑者は、1996年に生まれた直後に死亡した子どもについて、死亡の可能性に気づきながら救助を求めなかったとして殺人罪でも起訴されている。

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- フィンランド南西部カウハヨキ(Kauhajoki)の職業訓練校で9月、マスクをかぶった学生の1人が銃を乱射して10人を殺害、その後自殺を図って死亡した。

 犯行に及んだのはこの学校の調理科の2年生だったマッティ・ユハニ・サーリ(Matti Juhani Saari)容疑者(22)で、動画投稿ウェブサイト「ユーチューブ(YouTube)」に射撃場でポーズを取る自分のビデオ映像を投稿し、その前日に警察の事情聴取を受けていた。
 
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- メキシコ北西部シナロア(Sinaloa)州で12月上旬、30人の遺体が発見された。うち13人はバスの中で後ろ手に結わえられた状態だった。同国では、対立する麻薬組織が米国との国境に近い地域を掌握しようと抗争を続けており、陰惨な殺人事件が相次いでいる。

 今年に入ってから、メキシコでは4500人以上が殺害されており、頭部を切断されていることも頻繁にある。同国北西部は、コカイン消費量世界1位の米国への、重要な麻薬輸出ルートが通っている。コカインは、中南米だけで年間950トンが生産されている。


- 東京・秋葉原で6月8日、車に乗った男が通行人らをはねた後、刃物で次々と通行人らに切りつけ、少なくとも7人が死亡、十数人が負傷した。

 現場で逮捕された加藤智大(Tomohiro Kato)容疑者(25)は、責任能力が認められたことから、殺人および殺人未遂で起訴された。有罪となれば死刑が言い渡される可能性もある。

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- 英国北部シェフィールド(Sheffield)で11月、実の娘2人に25年間にわたって性的暴行を加え、複数の子どもを産ませていた56歳の男に終身刑が言い渡された。裁判長は判決を言い渡す際、「約40年刑事訴訟に関わってきたが、その中でも最悪の事件だ」と述べた。

 法的な理由から氏名が明らかにされていないこの男は、25年間の間に娘2人を合計19回妊娠させていたとされる。男は25件の強姦(ごうかん)罪と、4件の強制わいせつ罪について犯行を認めている。

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- パリ(Paris)の米系高級宝飾店「ハリー・ウィンストン(Harry Winston)」に12月4日、武装した4人組の強盗団が押し入り8000万ユーロ(約94億円)相当の宝石類が奪われた。強盗団はシャンゼリゼ(Champs Elysees)通りに近いパリ中心部のモンテーニュ通り(Avenue Montaigne)にある同店舗に押し入り、店内の宝石類のほとんど全てを強奪した。

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(c)AFP