【12月14日 AFP】米証券会社Bernard L. Madoff Investment Securitiesの社長バーナード・マドフ(Bernard Madoff)容疑者(70)による巨額詐欺事件で、スペインの各紙は13日、同国の投資家が30億ドル(約2730億円)以上の損失を被る可能性があると報じた。

 報道によると、同国最大手の金融機関サンタンデール・セントラル・イスパノ(Banco Santander Central Hispano)銀行が同国の金融機関としては最大額をマドフ容疑者の設立したヘッジファンドに投資していたという。サンタンデール傘下のファンド・オブ・ファンズOptimal Fundが投資を行い、マドフ容疑者のファンドへの投資額は最大32億ドル(約2900億円)だと伝えられている。

 マドフ容疑者は、傘下のヘッジファンドに新規に呼び込んだ資金を既存投資家の配当にあてる「ねずみ講」的な方法で高利回りを装ってきたとされ11日、米捜査当局に逮捕された。被害総額は500億ドル(約4兆6000億円)に達するという。

 スペインの全国紙ABCは、複数の金融専門家の話として、同国の銀行多数が投資家から集めた投資資金をマドフ容疑者のファンドに投資していると指摘した。(c)AFP