【12月8日 AFP】(写真追加)ギリシャの首都アテネ(Athens)で15歳の少年が警官に射殺された事件をきっかけに、全土に広がった警察に対する抗議行動は暴動に発展し、3日目に突入した。

 労働組合や左派政党が、少年が死亡した6日の事件に対する抗議デモや集会を呼びかけ、抗議行動は広範囲におよぶ暴動に発展した。右派のコスタス・カラマンリス(Costas Caramanlis)首相は事件に対する遺憾を表明したが、緊迫した情勢を緩和できていない。

 ギリシャ第2の都市テッサロニキ(Salonika)では、 学生約300人と若者たちが車両や店舗を破壊し、過去数十年で最悪の深刻な暴動になっている。特に市中心部の警察署周辺では大きな混乱が発生した。

 アテネ、テッサロニキにある大学は相次いで学生たちに占拠されている。周辺を囲む警官隊に対し、学生らは夜通し石や火炎瓶を投げ続けた。

 週末にかけて警察が鎮圧に使用した催涙ガスがおさまるにつれ、暴動による破壊の状況も明らかになった。全土で警官隊数十人と複数のデモの参加者にけが人が出ている。またビルや店舗、車両などが焼けたまま残されている。(c)AFP/Philippe Perdriau