【12月8日 AFP】(一部更新)ギリシャ・アテネ(Athens)で15歳の少年が警官に射殺された事件で、地元警察当局は7日、少年殺害に関与した警察官2人の身柄を拘束するとともに、事件が起きた旧市街Exarchia地区の警察署長を停職処分にした。

 事件をめぐる若者らの大規模な抗議行動は、ギリシャ全土で夜になっても続き、数千人の若者らが銀行襲撃や車への放火を行うなど暴徒化、警察の機動隊と衝突している。

 アテネ中心部では、少年が射殺された現場付近で5000人がデモ行進し、少なくとも3つの銀行に放火、多数の店舗に火炎ビンを投げつけたり窓ガラスを割るなどした。警察機動隊は若者らを解散させるため、催涙ガスを使用。また、工芸学校内に数十人の若者が立てこもるなど、夜遅くまで暴動が続いた。

 北部テッサロニキ(Salonika)でも現地警察署に火炎ビンが投げつけられるなど激しい抗議活動が行われ、7日午後には多数の学生グループが市内の大学キャンパスを占拠した。

 南西部パトラス(Patras)でも200人近いデモ隊がゴミ箱に火をつけ、市内にバリケードを築いて抗議。若者らに襲われた警察官1人が病院に運ばれた。

 警察当局は、全国でこれまでに抗議活動に参加した若者ら約20人を逮捕している。(c)AFP/Philippe Perdriau