【11月13日 AFP】(一部更新)米ルイジアナ(Louisiana)州で9日、白人至上主義団体「クー・クラックス・クラン(Ku Klux KlanKKK)」の加入儀式を途中で離脱しようとした女性が、KKKグループの指導者に射殺された。地元当局者が明らかにした。

 この女性は、オクラホマ(Oklahoma)州タルサ(Tulsa)在住のシンシア・リンチ(Cynthia C. Lynch)さん(43)。インターネットでKKKの「Sons of Dixie(ディキシーの息子たち)」と名乗るグループのことを知り、加入儀式を受けて地元で募集活動を行おうと、バスでルイジアナ州にやって来た。

 セントタマニー(St. Tammany)郡保安官事務所やニューオーリンズ(New Orleans)の地元紙タイムズ・ピカユーン(Times Picayune)によると、リンチさんは7日に現地に到着。頭髪をそり上げるなどの儀式を行った後、ボートで沼地の中州にあるキャンプ場に移動し、たいまつに火を灯して「森の中を走り回る」などの儀式が続いたという。

 ところが9日の夕方になって、リンチさんは加入儀式からの離脱を決意。グループの指導者レイモンド・「チャック」・フォスター(Raymond "Chuck" Foster)容疑者(44)と口論になり、フォスター容疑者が.40口径の拳銃でリンチさんを射殺した。地元保安官によると、フォスター容疑者はリンチさんの遺体からナイフで弾丸を取り出し、メンバーにリンチさんの所持品を燃やした後で遺体を付近の道路に捨てるように命じた。

 犯行が発覚したのは、フォスター容疑者の息子ともう1人のメンバーが10日、地元のコンビニエンス・ストアを訪れ、衣服から血痕を取り除くにはどうしたらいいかと店員に尋ねたことがきっかけだった。男たちに見覚えがあった店員が保安官事務所に通報し、逮捕につながったという。(c)AFP