【11月11日 AFP】10日の韓国警察の発表によると、学校でカンニングをしたという理由で、21年前に校長に罰せられた男(37)が、恨みを抱き続けた末、8日にこの元校長(58)を殺害し、逮捕された。元校長の遺体には繰り返し刺された跡があった。

 警察によると、容疑者の男は事件の発端になった1987年のカンニングを否定しており、当時元校長にひどく殴られたことで苦い感情を抱いたという。逮捕後の事情聴取でも「容疑者は怒りにあふれ、元校長に当時100回以上殴られたことに不満を述べたてている」と、取り調べを行っているソウル(Seoul)の恩平(Eunpyeong)区警察の担当官が明らかにした。

 容疑者は今年1月から元校長にストーカー状態でつきまとい謝罪を求めていたが、元校長は無視するよう努めていたと捜査当局ではみている。

 容疑者は被害者に、繰り返し電話やEメールで連絡し、あるメールでは「わたしはカンニングしていなかった。謝れ。さもなければ、ただではおかない」と脅迫していた。

 犯行当日、容疑者は被害者宅近くで待ち伏せし、被害者を刺し続けた。翌日、犯行中に負傷した手の治療に病院を訪れたところを逮捕された。警察では容疑者の精神鑑定を予定している。(c)AFP